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3. 演算子（算術・比較・論理）

この章では、Python プログラミングで使用する主要な演算子について学びます。演算子は、計算や条件判定を行う際に用いる非常に重要な要素です。ここでは、算術演算子、比較演算子、論理演算子について解説し、実践的な例も紹介します。

3.1 算術演算子

算術演算子は、数学的な計算を行うために使用されます。以下のような基本的な演算子があります。

  • + : 加算
  • - : 減算
  • * : 乗算
  • / : 除算
  • // : 整数除算 (余りを切り捨て)
  • % : 余り (モジュロ)
  • ** : 累乗

3.1.1 実践例

次に示す例は、簡単な算術演算を Python で実行するコードです。

a = 10
b = 3

# 加算
print(a + b)  # 出力: 13

# 減算
print(a - b)  # 出力: 7

# 乗算
print(a * b)  # 出力: 30

# 除算
print(a / b)  # 出力: 3.3333333333333335

# 整数除算
print(a // b)  # 出力: 3

# 余り
print(a % b)  # 出力: 1

# 累乗
print(a ** b)  # 出力: 1000

3.2 比較演算子

比較演算子は、二つの値を比較し、ブール値(True, False)を返します。以下の演算子があります。

  • == : 等しい
  • != : 等しくない
  • < : より小さい
  • > : より大きい
  • <= : 以下
  • >= : 以上

3.2.1 実践例

以下は、比較演算子を使ったコード例です。

x = 5
y = 10

# 等しいか
print(x == y)  # 出力: False

# 等しくないか
print(x != y)  # 出力: True

# より小さいか
print(x < y)  # 出力: True

# より大きいか
print(x > y)  # 出力: False

# 以下か
print(x <= y)  # 出力: True

# 以上か
print(x >= y)  # 出力: False

3.3 論理演算子

論理演算子は、ブール値の操作を行います。主な演算子は次の通りです。

  • and : 両方が True の場合に True
  • or : どちらかが True の場合に True
  • not : ブール値を反転

3.3.1 実践例

論理演算子を使ったコード例を示します。

a = True
b = False

# 両方がTrueのときにTrue
print(a and b)  # 出力: False

# どちらかがTrueのときにTrue
print(a or b)  # 出力: True

# ブール値の反転
print(not a)  # 出力: False

これで算術演算子、比較演算子、論理演算子の使い方を学びました。これらの演算子は、複雑なプログラムを構築する際の基盤となりますので、ぜひ理解を深めてください。

演習問題

演習 1: 算術演算子の活用

2つの数値 a = 15 と b = 4 を使って、すべての算術演算子（加算、減算、乗算、除算、整数除算、余り、累乗）を実行し、結果を出力してください。

解答例 
a = 15
b = 4

# 加算
print("加算:", a + b)  # 出力: 19

# 減算
print("減算:", a - b)  # 出力: 11

# 乗算
print("乗算:", a * b)  # 出力: 60

# 除算
print("除算:", a / b)  # 出力: 3.75

# 整数除算
print("整数除算:", a // b)  # 出力: 3

# 余り
print("余り:", a % b)  # 出力: 3

# 累乗
print("累乗:", a ** b)  # 出力: 50625

演習 2: 比較演算子の活用

2つの変数 x = 100 と y = 200 を比較して、以下の条件をすべて確認してください。 - x と y が等しいか - x が y より小さいか - x が y 以下か

解答例 
x = 100
y = 200

# xとyが等しいか
print("x == y:", x == y)  # 出力: False

# xがyより小さいか
print("x < y:", x < y)  # 出力: True

# xがy以下か
print("x <= y:", x <= y)  # 出力: True

演習 3: 論理演算子の活用

以下の条件を満たすかどうかを判定するプログラムを作成してください。 - 変数 temperature = 25 と is_sunny = True を用意 - 気温が20度以上かつ晴れているかどうかを判定 - 気温が30度以上または晴れているかどうかを判定 - 晴れていないかどうかを判定

解答例 
temperature = 25
is_sunny = True

# 気温が20度以上かつ晴れているか
print("気温20度以上かつ晴れ:", temperature >= 20 and is_sunny)  # 出力: True

# 気温が30度以上または晴れているか
print("気温30度以上または晴れ:", temperature >= 30 or is_sunny)  # 出力: True

# 晴れていないか
print("晴れていない:", not is_sunny)  # 出力: False

演習 4: 複合的な演算

円の半径 r = 5 を使って、円の面積を計算してください。円周率は 3.14159 を使用してください。 （面積 = 半径 × 半径 × 円周率）

解答例 
r = 5
pi = 3.14159

# 円の面積を計算
area = r ** 2 * pi
print("円の面積:", area)  # 出力: 78.53975

# または、r * r * pi でも可
area2 = r * r * pi
print("円の面積:", area2)  # 出力: 78.53975